アップライト(スタンド)スピンの難易度と基礎点、GOE、価値尺度(Scale of Values)を知りたい|フィギュアスケート

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エアロ
エアロ

こんにちはエアロです。

この記事では、アップライト(スタンド)スピンの難易度や基礎点(得点)、GOE(出来栄え点)、価値尺度についてまとめてます。

この記事では以下が確認できます。

  • アップライト(スタンド)スピンの難易度やレベルの仕組みがわかります
  • アップライト(スタンド)スピンの得点がわかります

 

真っすぐ立った姿勢で行うスピンですが、レベルを上げていくとなると「特徴」や特徴の範囲内のバリエーションの工夫が必要ですので難易度が高いスピンです。

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1.アップライト(スタンド)スピンの概要

全てのスピンの基本となるスピン
上体と軸足が真っすぐ直立した姿勢のまま行うスピンです。
キャメルスピン以外の膝の伸びた全てのスピンとなり、完全に膝の曲がっているものは認められません。

基本姿勢(ポジション)
  • アップライト姿勢
アップライトスピンの形(バリエーション)
  • クロスフットスピン
  • バックスクラッチスピン
  • トンプソンスピン
  • I字スピン
  • Y字スピン
  • ビールマンスピン

など

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2.アップライト(スタンド)スピンの難易度

レベルがあり、それによって基礎点が変ってくる
レベル:B/1/2/3/4

レベルの獲得条件によってレベル1〜4が与えられる
工夫が認められなかった場合は基礎(Base)を意味するBがつけられる。

スピンの難易度を上げレベル4を取るために、難しい形(バリエーション)を取り入れたり、足替えやフライングを入れ基礎点をあげたり様々な工夫をしていきます。

  • 回転している途中に軸足を変える足替えシットスピン
  • 一度飛び上がってからシットスピンを行うフライングシットスピン
スピンのレベル4獲得条件がより厳しく

これまでは全11の特徴(レイバックスピンは全13)の中から4つを含むことでレベル4判定が得られた
2022/23シーズンは以下の6つの特徴のうち1つを必ず含んでいる必要がある。

  • 足を換えずに難しい姿勢変更を行う
  • 難しい出方
  • 明確なエッジの変更
  • シット姿勢またはキャメル姿勢において両方向回転を直ちに続けて行う
  • 明確な回転速度の増加
  • フライングでの入り方の難しいバリエーション

※スピンのレベルの確認は以下記事の「レベルの特徴」をご確認ください。

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3.アップライト(スタンド)スピンの基礎点、GOE、価値尺度:SOV表

※(F)はフライングスピン

種類 GOEによる加減点
名称  略称  -5 -4 -3 -2 -1 基礎点 1 2 3 4 5
 50%  40%  30%  20%  10%   10%  20%  30%  40%  50% 
アップライトスピン USpB -0.5 -0.4 -0.3 -0.2 -0.1 1 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5
USp1 -0.6 -0.48 -0.36 -0.24 -0.12 1.2 0.12 0.24 0.36 0.48 0.6
USp2 -0.75 -0.6 -0.45 -0.3 -0.15 1.5 0.15 0.3 0.45 0.6 0.75
USp3 -0.95 -0.76 -0.57 -0.38 -0.19 1.9 0.19 0.38 0.57 0.76 0.95
USp4 -1.2 -0.96 -0.72 -0.48 -0.24 2.4 0.24 0.48 0.72 0.96 1.2
フライングアップライトスピン FUSpB -0.75 -0.6 -0.45 -0.3 -0.15 1.5 0.15 0.3 0.45 0.6 0.75
FUSp1 -0.85 -0.68 -0.51 -0.34 -0.17 1.7 0.17 0.34 0.51 0.68 0.85
FUSp2 -1 -0.8 -0.6 -0.4 -0.2 2 0.2 0.4 0.6 0.8 1
FUSp3 -1.2 -0.96 -0.72 -0.48 -0.24 2.4 0.24 0.48 0.72 0.96 1.2
FUSp4 -1.45 -1.16 -0.87 -0.58 -0.29 2.9 0.29 0.58 0.87 1.16 1.45
FUSpBV -0.57 -0.45 -0.34 -0.23 -0.11 1.13 0.11 0.23 0.34 0.45 0.57
FUSp1V -0.64 -0.51 -0.38 -0.26 -0.13 1.28 0.13 0.26 0.38 0.51 0.64
FUSp2V -0.75 -0.6 -0.45 -0.3 -0.15 1.5 0.15 0.3 0.45 0.6 0.75
FUSp3V -0.9 -0.72 -0.54 -0.36 -0.18 1.8 0.18 0.36 0.54 0.72 0.9
FUSp4V -1.09 -0.87 -0.65 -0.44 -0.22 2.18 0.22 0.44 0.65 0.87 1.09
(F)足替えアップライト (F)CUSpB -0.75 -0.6 -0.45 -0.3 -0.15 1.5 0.15 0.3 0.45 0.6 0.75
(F)CUSp1 -0.85 -0.68 -0.51 -0.34 -0.17 1.7 0.17 0.34 0.51 0.68 0.85
(F)CUSp2 -1 -0.8 -0.6 -0.4 -0.2 2 0.2 0.4 0.6 0.8 1
(F)CUSp3 -1.2 -0.96 -0.72 -0.48 -0.24 2.4 0.24 0.48 0.72 0.96 1.2
(F)CUSp4 -1.45 -1.16 -0.87 -0.58 -0.29 2.9 0.29 0.58 0.87 1.16 1.45
(F)CUSpBV -0.57 -0.45 -0.34 -0.23 -0.11 1.13 0.11 0.23 0.34 0.45 0.57
(F)CUSp1V -0.64 -0.51 -0.38 -0.26 -0.13 1.28 0.13 0.26 0.38 0.51 0.64
(F)CUSp2V -0.75 -0.6 -0.45 -0.3 -0.15 1.5 0.15 0.3 0.45 0.6 0.75
(F)CUSp3V -0.9 -0.72 -0.54 -0.36 -0.18 1.8 0.18 0.36 0.54 0.72 0.9
(F)CUSp4V -1.09 -0.87 -0.65 -0.44 -0.22 2.18 0.22 0.44 0.65 0.87 1.09
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3.スピンのGOE判定

「+」のGOE判断

GOE の等級に対する項目の数は各ジャッジの裁量によりますが、一般的には以下が推奨されています。

以下、「要素に対しての項目」と「要素の項目」を合わせてご覧ください。

要素に対しての項目
要素に対しての項目数 プラスのGOE
1項目 +1
2項目 +2
3項目 +3
4項目 +4
5項目以上 +5

※+ 4 および+ 5 には,以下の各要素の項目で太字で強調表示されている最初の3つの項目が満たされていなければなりません。

要素の項目
スピン要素の項目
  1. スピン中の回転速度および/または回転速度の増加が十分
  2. 良くコントロールされた,明確な姿勢(フライング・スピンの場合には高さ,空中/着氷
    姿勢を含む)
  3. 開始から終了まで無駄な力が全く無い
  4. 回転軸を維持する
  5. 創造的でオリジナリティがあ
  6. 要素が音楽に合っている

「-」のGOE判断

  • 無価値(no value)要素はGOE結果に影響しません。
  • 複合エラーの場合には,それぞれのエラーに対する GOE の引き下げが合算されます。
スピン要素の項目とマイナスのGOE

スピン要素の項目

転倒 -5 拙劣な/ぎこちない、美しさを損ねる姿勢 -1 to -3
フリー・フットまたは片(両)手がタッチ・ダウン -1 to -3 回転速度が遅い、遅くなる -1 to -3
フライングが劣る(フライング・スピン/エントリー) -1 to -3 足換えが拙劣(回転方向の転換時を除く入/出のカーブを含む) -1 to -3
F スピンでの正しくない踏み切り、着氷 -1 to -2 必須回転数に満たない -1 to -3
軸の流れ -1 to -3 足替えスピンにおいて回転数のバランスがとれていない -1
バランスを崩す -1 to -3

記号

V:無価値(No Value)

各種ジャンプの要件が満たされない場合。Vの付いたスピンのSOV基礎値は表を参照。

スピンに記号「V」が付いた場合、基礎値は規定の割合に則り減点される。
その減点された基礎値に基づいて、GOEの加減点が算出される。

例)フライングレイバックスピン(FLSp4)に「v」と判定され、GOEが-2となった場合

基礎点:3.2(FLSp4)→2.4(FLSp4V)
減点:-0.48(2.4の20%)
得点:1.92

ブログ執筆者:エアロ

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