こんにちはエアロです。
この記事では、プログラムコンポーネンツスコア(演技構成の得点)の3つの項目や得点の算出方法についてまとめています。
以下について確認できます。
- 演技構成点をどのように出しているかわかります
- 技術だけでないプログラム全体を楽しめます
まずは、プログラムコンポーネンツ(演技構成)の5つの項目から3つの項目に変更になった点。
得点に係わる係数についても変更になってますのでお伝えしたいと思います。
1.プログラムコンポーネンツスコア(演技構成の得点/PCS)
プログラムコンポーネンツスコア(演技構成の得点/PCS)とは、フィギュアスケートのプログラム全体通して判断される3つの項目を評価した得点の事を指します。
※プログラムコンポーネンツ(演技構成の得点)の略称は「PCS」
※ジャッジスコアでは以下画像の部分となります。
- プログラムコンポーネンツ
- Factor
- 演技構成点(Ref Scores of Panel)
2.プログラムコンポーネンツの3項目
別名「3 Components(スリーコンポーネンツ)」
※2022-2023シーズンから5項目での評価が3項目へ変更となりました。
※「●以下削除」はルール上から削除されてます。
- Composition(コンポジション)
- presentation(プレゼンテーション)
- SkatingSkills(スケーティングスキル)
●以下削除
Transitions(トランジション)削除Performance(パフォーマンス)へ変更presentation(プレゼンテーション)Interpretation of the Music(インタープリテーション)削除
プログラムコンポーネンツの項目の説明
コンポジション(構成) | プレゼンテーション(演技) | スケーティングスキル(技術) |
さまざまな種類の動きを意図をもって組み合わせる、独創的に組み合わせる、練り上げるなどして、調和、統一感、空間、形式、音楽、構造とあらゆる面で全体として意味のある形に仕上げることができているか。 | 音楽と構成を理解し、心を込め、全身かつ全力でそれを表現できているか。 | ブレードとボディをコントロールし、ステップ、ターン、スケーティングなどスケートらしい動きができているか。 |
統一感 | 表現と投射 | 多彩なエッジ、ステップ、ターン、動き、方向 |
要素中および要素間のつなぎ・つながり | エネルギーや動きの多様さ、メリハリ | エッジ、ステップ、ターン、動き、身体コントロールの精度 |
パターンと氷面の十分な利用 | 音楽に対する感受性、タイミング | バランスとなめらかな滑り |
立体的な動きと空間の利用 | ユニゾン、一体感、空間、把握(ペア・スケーティング、アイス・ダンス、シンクロナイズド・スケーティング) | 流れ |
音楽のフレーズや表現形式を反映した振り付け | パワーとスピード |
3.Factor
規定の係数(加重係数)
演技構成点は、構成力、演技力、スケート技術という3つの項目についてジャッジが10点満点(0.25刻み)で評価します。技術点と得点が近くなるよう加重係数(Factor)がかけられます
【加重係数(Factor)】
種目 | コンポジション (構成) |
プレゼンテーション(演技) | スケーティングスキル(技術) |
男子SP | 1.67 | 1.67 | 1.67 |
男子FS | 3.33 | 3.33 | 3.33 |
女子SP | 1.33 | 1.33 | 1.33 |
女子FS | 2.67 | 2.67 | 2.67 |
4.重大なエラー
重大なエラー |
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カテゴリ | チェック範囲 | 意味 | エラー | プログラム毎の最高得点 |
Platinum | 10 | 抜群 | 重大なエラー1件 | 9.50* |
Diamond | 9.00-9.75 | 優秀 | 2つ以上の重大なエラー | 8.75** |
Gold | 8.00-8.75 | とても良い | すべてのコンポーネントについて *エラーが1つだけで、そのエラーがプログラムに最小限の影響しか与えない場合、最大9.50点が可能です。 注:上記が適用されるためには、プログラム全体が「優秀」であることが必要です。**エラーが2つ以上あり、そのエラーがプログラムに最小限の影響しか与えない場合、最大8.75点まで可能です。 |
|
7.00-7.75 | 良い | |||
Green | 6.00-6.75 | 平均以上 | ||
5.00-5.75 | 平均 | |||
Orenge | 4.00-4.75 | やや弱い | ||
3.00-3.75 | 弱い | |||
Red | 2.00-2.75 | 悪い | ||
1.00-1.75 | とても悪い | |||
0.25-0.75 | 極めて悪い |
5.演技構成点(Ref Scores of Panel)
例)
女子SP(ショートプログラム)で3項目全てにおいてジャッジの平均が9.00だった場合
- 9.00×3項目となるのでジャッジ評価は「27」となります。
- さらに係数は1.33となるので、27×1.33=35.91
- プログラムコンポーネンツ(演技構成)の得点は35.91点となります。
仮に女子SP(ショートプログラム)のテクニカルエレメンツ(技術要素)が34.39点だった場合
- 技術要素34.39点+演技構成35.91点=70.3点が女子SPの得点となります。
※プログラムコンポーネンツは、男子、女子だけでなく、ショートかフリーによっても係数が異なりますので得点が大きく違ってきます。
※ 各項目毎の係数は、総合得点を算出するときに およそテクニカルエレメンツ(技術要素)とプログラムコンポーネンツ(演技構成)の点数が同じぐらいになるようにと設定されています。
まとめ
テクニカルコンポーネンツのジャンプが失敗しても、プログラムコンポーネンツがしっかりできていれば、挽回のチャンスはあります。
選手によって、テクニカル要素が強い選手やプログラム構成が強い選手など様々ですが、引退した羽生選手などはどちらも強い選手でした。
スケート観戦をする際は、是非プログラムコンポーネンツにも目を向けてもらえると楽しさが倍増します。
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